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2013年01月11日 (金) | Edit |
第2次世界大戦後に連合国軍総司令部(GHQ)の一員として日本国憲法の草案作成に携わり、新憲法に「男女平等」と「個人の尊厳」という理念を盛り込んだベアテ・シロタ・ゴードンさんが、昨年末に亡くなりました。
彼女は1923年にオーストリアで生まれ、著名ピアニストだったお父さんが東京音楽学校の教授に就任したので5歳の時に来日しました。
10年を日本で過ごし、日米開戦前に大学進学のため米国にわたりましたが、終戦後にGHQ職員として採用されて再び来日して、憲法の草案作成指令を受けて人権小委員会に所属しました。
ゴードンさんたちが、日本側の反対を押し切って憲法に盛り込んだのが「男女平等」と「個人の尊厳」の原則で、具体的には第二十四条に示されています。

「第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。 2  配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」

ところで、「改憲」を叫ぶ自民党の改憲案では、どうなっているのでしょうか。
驚くべきことに、8年前に出された最初の案では第二十四条の全文が削除されたのです。
さすがに「それはまずい」と思ったのか、去年出た改定案では二十四条を残しましたが、実際は骨抜きにされました。
なぜならば、現行の二十四条は2項以後に回され、冒頭に次の条文が入ったからです。
「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。」
2項以下も細かいところが変えられていてそれも重要ですが、大事なことは、自民党案では男女平等や個人の尊厳よりも「家族」が優先するわけです。
論理的には、「家のためならば、夫に仕え、個人を抑えなければならない」ことになります。
戦前の「家の思想」、すなわち、ゴードンさんが立ち向かった思想が自民党案で復活したのです。

息を引き取る前のゴードンさんの最後の言葉は、日本国憲法の平和条項と女性の権利を守ってほしい旨の願いだったそうです。

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